【資格・勉強・スキルアップ】

登録販売者の資格が就職に有利な理由

登録販売者の資格が出来て既に10年の月日が経ちますが、登録販売者の数はまだまだ飽和状態ではありません。試験制度も見直しされ、受験もしやすい環境になっています。また企業側(ドラッグストアなど)は登録販売者の有資格者を積極的に採用しており、登録販売者の資格取得をキッカケにドラッグストアに就職するという人も少なくはありません。

では、今現在ドラッグストアや、登録販売者を採用している企業側の状況はどうでしょう?その辺から紐解いていきましょう。

 

ドラッグストアの登録販売者状況は?

冒頭でも言いましたが、ドラッグストアでは登録販売者の有資格者を積極採用しています。しかしながら登録販売者は毎年何万人と受験して試験に合格している人がいますが、不足している模様です。なぜ不足するのか?という問題ですが、登録販売者制度が出来た問題にあります。

登録販売者制度で起きた問題

登録販売者制度ができ、薬剤師が店舗にいなくても販売できるという環境が出来ました。その為いくつかの問題点もあります。

【問題点1】第1類医薬品を扱っていない登録販売者だけの店舗が急増しています。その為、登録販売者不足に陥っている企業は少なくありません。

【問題点2】24時間営業など、長時間お店を開けている店舗には、登録販売者がたくさん必要である事。

【問題点3】登録販売者の資格を取得したが経過措置として2年間は見習い扱いとする事

上記の3点が挙げられます。問題1.2に関しては企業発展のために今後も増えることが予想されます。問題3は独り立ちができるまでの期間で、企業側は2年間はサポート体制が必要とされます。

 

登録販売者の就職先は?

登録販売者取得して、最初に働くのはまずドラッグストアになるでしょう。現在の制度では2年間は薬剤師や登録販売者の元で働かなければ一人前の登録販売者にはなれません。晴れて正式に登録販売者としてデビューする為には2年が必要という事です。

登録販売者合格

従事登録

経過措置(2年間)

晴れて登録販売者独り立ち

登録販売者として一人でお店を回すことができるようになれば、ドラッグストア以外でもお薬を販売しているお店で働くことが可能です。

今現在ドラッグストア以外でもお薬を扱っている所は多いです。

コンビニ、スーパー、ディスカウントストア、電気屋など様々な企業が医薬品を扱うようになりました。その為元々ドラッグストアで働いていた登録販売者が条件の良い環境に移ったり、転職する人が後を絶ちません。ドラッグストア側でも2年間みっちり育てた人材が転職や、他の企業にとられてしまう状況を作っており常に人材不足に悩まされています。

 

登録販売者のキャリアアップ

登録販売者でもパートアルバイト、正社員などと契約によってキャリアアップは違います。

【パートアルバイトのキャリアアップ】

  • 担当部門を持つ(主に医薬品)
  • リーダー
  • 開店担当
  • 精算担当

などお店を営業するにあたって登録販売者としての仕事を任せられたり、お店の事を考えて行動できる立場へとキャリアアップしていくのが望ましい形でしょう。また、正社員を目指す人もいます。それに応じて資格手当や、時給アップなどもある企業が多いです。

【正社員のキャリアアップ】

正社員のキャリアアップでは、副店長、店長や、そのエリアを管轄するエリア長や、専門性生かしたキャリアアップや、本部担当を目指せ人もいます。まずは店長を目指して自分の思うお店作りを実現するために登録販売者、社員として働いている方が多いようです。

【ドラッグストア以外にも転職】

ドラッグストアでの経験を武器に他企業へ転職される方も多いようです。スーパーやコンビニ、電気屋などに転職される方も多いようです。好条件を提示する企業も多いとのことですが転職は慎重に!

 

登録販売者の労働時間

ドラッグストアに就職しようとしている方が一番気になる所はここではないでしょうか?

主に正社員向けの内容になりますが、正社員の1ヶ月の労働時間や日数は1ヶ月間の営業日数が30日や31日によって出勤時間や日数も変わってきます。1日8時間労働が約20日か21日間となりますので、毎月160時間か168時間という計算です。そこに残業なども発生し実際はもう少し増えると思いますが、その辺は他の企業も同じ状況でしょう。

サービス残業はある?ない?

ここ数年ブラック企業がネットやメディアで取り上げられて以降、罰則なとが厳しくなっている為、サービス残業を強要する環境は少なくなっていると思います。もし強要されたら労働組合や、労基に相談するのもいいでしょう。

有給最低5日取得と変形労働時間制

国が有給休暇を年間で5日間必ず消化するように定めました。それに応じて、企業側は働き方を見直す必要があります。ドラッグストア業界でもそれが問題視されており、4月以降の動きとしては変形労働時間制を採用する見込みとなっています。

変形労働時間制とは、毎月の働く時間は変更がなくても、1日の働く時間に少し変動が出るというケースです。

例えば通常1日8時間の労働ですが、

暇な日は6時間にしましょう。

忙しい日は10時間にしましょう。

トータル2日間で16時間(1日あたりは8時間)

という計算です。要するに、通常8時間労働の規定で、10時間働くと2時間は残業になります。

しかし、規定の時間が6時間の日、10時間の日とあらかじめ定めておくことで、それを残業としない制度です。

すでに採用されているドラッグストアも多いですが、これをする事で、暇な時期や、多忙期の時間の割り振りがうまくいき、無駄な残業を無くすことができるそうです。また有給休暇も調整がしやすくなるということです。(半休を2回取って1日分の有給休暇としたり)

半休ならば、約4時間分。なので、1日4時間出勤の日を毎月どこかで取れば2ヶ月に一度有給休暇を取得したことになります。4時間出勤の日は暇な時期に取るようにすることで店の営業にも支障が出ないようになります。

詳しくは職場の人事部などに問い合わせしてみてください。

 

登録販売者資格を勉強しようかと迷っている方へ

登録販売者の資格は国家資格であり、今後も就職や転職、パートアルバイトとしても働く条件で有利な資格となるでしょう。現在も主な就職先のドラッグストアでは登録販売者不足の所が多いようです。今後登録販売者の有資格者が増えれば増えるほど、ドラッグストア業界以外でも医薬品の取り扱いが増え、幅が広がることは確かです。より好条件の職場が見つかる可能性もあります。

登録販売者の試験は年に一度、各都道府県で実施されています。興味のある方は是非受験してみてください。